新時代の歪みの定番、Fullton OCDを紹介します。
この記事はこんな人におすすめ!
1. Fulltone OCDの特徴について知りたい
2. Fulltone OCDがクリーンブースターとして使えるかどうか知りたい
3. Fluutone OCDのレイテンシーが心配
商品概要
- メーカー:Fulltone
- 商品名:OCD - Obsessive Compulsive Drive
- マニュアル:英語マニュアル
- 機能概要:オーバードライブ、ディストーション
- レイテンシー(ダイレクト接続の音との差):なし
- サイズ(幅x高さx奥行):61mm x 50mm x 112mm
- 重量:410g
- 電源:9V電池またはACアダプター(9V/センターマイナス)
- バッテリー寿命:約134時間52分(電池スナップ資料、実測値)
- 実勢販売価格:20,000円弱(2022年3月)
- 購入時期:2022年3月
良い点
1. 汎用性の高い歪み
ちょっと音の先がジャリっと歪むクランチからヘヴィーディストーションまで幅広い歪みが実現できます。
音色としては、いわゆるマーシャル系ということで、深く歪ませても音痩せすることなく図太い音が出ます。
真ん中のトグルスイッチはハイ・ピーク(HP)とロー・ピーク(LP)の切り替えになっていて、がんがんに歪ませたい時はハイ・ピーク、ギターの原音を残したいときにはロー・ピークにセットします。
Version2になってインピーダンスが330Kから1Mに増え、ピッキングタッチをより忠実に反映できるようになったとのことです。
2. バイハスの切り替えが可能
内部のトグルスイッチでTrue-BypassとEnhanced Bypassの切り替えが可能です。
Enhanced BypassはFulltoneの発明だとのことで、通常のバッファードバイパスに起きる位相のずれや音色の劣化が起きないとのことです。
私は通常ペダルはあまり数珠繋ぎにせず、歪み系を1個か2個繋ぐだけなのでTrue-Bypassにセットしていますが、ペダルを数珠繋ぎで多く使う人は便利なのではないかと思います。
3. クリーンブースターとしても優秀
Driveつまみを左いっぱいにして歪みを最小にした状態でバイパス音とエフェクト音の音量が同じになるようにした状態と、Volumeつまみを右いっぱいに回した状態の音量差は以下の通りです。
歪みを最小の状態にしたまま、LPの設定で約13db、HPの設定では約17dbの音量をブーストすることが可能です。
4. ゼロ・レイテンシー
エフェクター内を経由しない音と比べたレイテンシーの測定結果は以下の通りです。
アナログ機器ですので、もちろんゼロ・レイテンシーです。
アナログ機材って本当に素晴らしいですね。
悪い点
1. 2022年の廃業のアナウンス
Fulltone社については、2022年の8月頃に廃業するというニュースが流れ、実際カリフォルニアの工場を閉鎖したようです。
OCDはブティックペダルの先駆けで、使用者も多いのでどうなるのかと思っていましたが、2023年の5月頃にナッシュビルで製品の販売を開始するとのfacebookの投稿があったようです。
fulltoneのホームページもまだ稼働しているようで安心しましたが、OCDについては在庫がなく販売していないようでした。
国内のサウンドハウス他の販売店でも販売が終了しているようで、Fulltoneが生産を再開しない限り今後の入手は厳しそうです。
まとめ
歪みの定番は時代を経ていろいろ変わってきました。
古くはFuzzFace、TubeScreamer、RATなどが定番ですが、このOCDも間違いなく歪みペダルの定番の地位を確立したと思います。
心配なのはFulltone社の今後ですが、もし気になる方がいたら、新品・中古を問わず、実機に出逢ったら「ここで会ったが百年目!」と叫んで即買いをすることをお勧めします。