Stomp Effector

【使用レビュー】MOSKYAudio Golden Horse

2021年10月6日

格安ケンタウロス・クローンのオーバードライブ・エフェクター、MOSKYAudio Golden Horseを紹介します。

この記事はこんな人におすすめ!

  1. Golden Horseの特徴について知りたい
  2. Golden Horseがクリーンブースターとして使えるかどうか知りたい
  3. Golden Horseってショートするって聞いたけど対策について知りたい
  4. Golden Horseのレイテンシーが心配
  5. Golden Horseの使用上の注意点が知りたい

特に、多くの方が指摘している電源ショート問題への対処法や、電池の電圧が低下した際のノイズ問題については、詳しく説明します。

この機種を導入しようかどうしようか迷っている方に参考になれば幸いです。

商品概要

  • メーカーMOSKYAudio
  • 商品名:Golden Horse
  • マニュアル:n/a
  • 機能概要:オーバードライブ・ブースター
  • レイテンシー(ダイレクト接続の音との差):なし
  • サイズ(幅x高さx奥行):32mm x 36mm x 92mm
  • 重量:0.2kg
  • 電源:9V電池またはACアダプター(9V/センターマイナス)
  • バッテリー寿命:約28時間(電池スナップ使用時:実測値)
  • 実勢販売価格:4,000円弱(2021年10月現在)
  • 購入時期:2021年6月

良い点

1. 低価格

クロン(Klon)社のケンタウロス(Centaur)クローン機の中でずば抜けて低価格です。

やはり安く手に入るというのは何物にもかえがたい長所です。

2. 出音が使える

安い機種ですが、以外と使える音でびっくりします。

歪みの音色は、歪みながらも原音の輪郭が明瞭な上品なオーバードライブサウンドで、まさにケンタウロス(Centaur)のような音です。

ヘッドルームも十分にありますので、歪みをおさえつつボリュームを上げてブースターとして使うこともできます。

3. 潔いデザイン

他のケンタウロス・クローン機では、ケンタウロスを彷彿とさせるデザインを避けているモデルもたくさんあります。

私が現在よく使っているElectro HarmonixのSoul FoodやMXRのSugar Driveも、デザイン上はケンタウロス・クローンのようには全く見えません。

しかしながら当機種は、まさにケンタウロス的なイラストをボディに掲載し、また外箱の色も金色となっていて、初めて見る人でも「ああ、ケンタウロス・クローンなんだな」とわかるようなデザインになっています。

このような潔いデザインは好印象です。

4. 余裕のヘッドルーム

GAINを左いっぱいにして歪みを最小にした状態で、バイパス音とエフェクト音の音量が同じになるようにした状態と、OUTPUTつまみを右いっぱいに回した状態の音量差は以下の通りです。

歪みを最小の状態にしたままで約18dbの音量をブーストすることができます。

クリーンブースターとしても使用が可能です。

5. ゼロ・レイテンシー

エフェクター内を経由しない音と比べたレイテンシーの測定結果は以下の通りです。

アナログ機器ですので、もちろんゼロ・レイテンシーです。

アナログ機材って本当に素晴らしいですね。

悪い点

1. ショート問題

多くのレビュアーが電源のショートの問題を指摘しています。

通常のエフェクターでは、ACアダプターの接続部には以下写真のように周辺部(プラス極)には絶縁体となる黒いプラスチックの部品がついていて、これによって中心部のマイナス極と外側のプラス極がショートしないようになっています。

一方、当機種では、絶縁体となるプラスチックの部品がないために、ACアダプターを抜き差しする際に、中心部のマイナス極がまだつながっている状態で周辺の外箱の金属部分に触れてしまうと、プラス極とマイナス極がショートしてしまうということのようです。

実は私はこれらのレビューを読んで警戒していたので、本当にショートするかどうか実験していません。

もしかしたら、すでにメーカーの方で対策を施しているのかもしれません。

しかし、気を許してショートしてしまってからでは遅いので、私は以下写真のように絶縁テープを張って、ACプラグを抜き差しする際にマイナス極と金属製の外箱が触れないように対策を施しました。

今のところ、ACプラグの抜き差しの際にショートは起きていません。

問題は、この絶縁テーブの見栄えがとてもかっこ悪いということです。

2. 電池の電圧が低下した時に発生するノイズ問題

当機種を使って弾き始めて累計で28時間ほど経った頃、多少耳障りな高周波のノイズが出ていることに気づきました。

最初はどこからこのノイズが出ているのかわからなかったのですが、いろいろ調べたところ、犯人は当機種であることが判明しました。

調べてみると、以下の通り8KHz付近と16KHz付近の2カ所でノイズが発生していました。

テスターで電池の電圧を測ってみると、元は9Vのアルカリ電池が6Vくらいになっていました。

電池を新品の9V電池に交換すると、このノイズは嘘のように消えました。

問題は、このノイズは電池の電圧の低下とともに徐々に少しずつ出始め、ノイズが出始めてから1時間くらいは電池切れにならずにそのまま演奏が出来てしまうということです。

演奏者がこのノイズに運良く気づけば良いのですが、もし気がつかないと、その間リスナーはノイズ入りのギター演奏を聴き続けなければならなくなります。

まあ、ACアダプターを使えば問題はないのですが、私のように電池スナップを濫用する方は注意が必要です。

もともと電池スナップを使っているのは家庭電源からACアダプターに乗るノイズを防ぐためだったのに、それでノイズを生み出してしまうのでは全く本末転倒です。

まとめ

格安でケンタウロス・ライクなオーバードライブ・ブースターをお探しの方にお薦めします。

御使用の前にショート対策をお忘れなく。

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