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【使用レビュー】MOTU M4

2022年1月8日

高品質・低レイテンシーのオーディオ・インターフェース、MOTU M4を紹介します。

この記事はこんな人におすすめ!

  1. MOTU M4の特徴について知りたい
  2. MOTU M4のレイテンシーがどのくらいか、実測値を知りたい
  3. MOTU M4とMOTUの上級機と比較した場合の機能の違いを知りたい
  4. MOTU M4の使用時の注意点を知りたい

MOTUの高価格機Ultralite mk4と比べて良い点・悪い点についてもあわせて記載しています。

レイテンシーについては、ドライバーなし・ドライバーありの場合をそれぞれ詳しく記載します。レイテンシーが早くならないとお悩みの方は是非参考にしてください。

この機種を導入しようかどうしようか迷っている方に参考になれば幸いです。

商品概要

  • メーカーMOTU
  • 商品名M4
  • マニュアルメーカー日本語マニュアル
  • 機能概要:オーディーオインターフェース、4in/4out
    サンプリング周波数44.1kHz/48kHz/88.2kHz/96kHz/176.4kHz/192kHz
  • 内臓ファームウェアのバージョン:n/a
  • レイテンシー(ラウンド・トリップ・レイテンシー(RTL)
    約5.7ms(ドライバーなし:48KHz/16samples)
    約2.5ms(ドライバーあり:48KHz/16samples
  • サイズ(幅x高さx奥行):210mm x 45mm x 108mm
  • 重量:0.75kg
  • 電源:USBバスパワー供給
  • バッテリー寿命:n/a
  • 実勢販売価格:36,000円弱(2021年10月)
  • 購入時期:2021年8月

良い点

1. 低レイテンシー

ラウンド・トリップ・レイテンシー(RTL)の測定結果は以下の通りです。

Macと接続して使う場合には、ドライバーをインストールしているかいないかで速度が大幅に変わります。
まずドライバーなしの状態で。

- 48kHz/32samples : 6.333 ms

- 48kHz/16samples : 5.667 ms

- 96kHz/64samples : 6.052 ms

- 96kHz/32samples : 5.385 ms

- 192kHz/64samples : 5.250 ms

次にドライバーを入れた状態で測定します。

- 48kHz/32samples : 3.208 ms

- 48kHz/16samples : 2.542 ms

- 96kHz/64samples : 2.958 ms

- 96kHz/32samples : 2.292 ms

- 192kHz/64samples : 2.172 ms

ご覧のように、ドライバーをインストールすると、驚異的な低レイテンシーを実現することができます。

残念ながら、私の2017年iMacでは、192kHz/64samples・96kHz/32samples・48kHz/16samplesではポッピングノイズが出るため、実用的な周波数/バッファサイズは、96kHz/64samplesか、48kHz/32samplesといったところです。

これは当オーディオインターフェースの問題ではなく、CPUならびにアプリケーションソフトの問題です。

AppleにはM1プロセッサによるCPU処理速度の更なる高速化、ソフトウェアベンダーにはM1ネイティブ化によるさらなるアプリケーションの高速化を期待します。

2. 使いやすいつまみと見やすいLED

ボリュームつまみが大きく使いやすいのがとってもGoodです。

LEDのレベルメーターはカラーで視認性が高く、高価格のUltralite mk4よりも見やすいです。

3. 電源がUSB経由でMAC/PC/IOSから供給される

これがこの機種の素晴らしい点で、MacBookやiPadと接続すればACを必要としません。

ストリートライブなどで便利なだけではなく、ごちゃごちゃしている部屋の中でも配線が少なくて助かります。

これもUltralite mk4には出来ない利点です。

4. MIDI搭載

素晴らしいことに、当機種もMIDI IN/OUTを一つずつ搭載しています。

比較的低価格な機種でもこのような点を手を抜かないところがMOTU社の素晴らしいところです。

悪い点

1. 配線の自由度はない

M4内での配線の自由度はほとんどありません。

例えば、INPUT1で入力した音は「MCR」(モニター)ボタンを押したときにはOUTPUT1にのみ出力されます。

INPUT1の音をOUTPUT2~4にリダイレクトするにはDAW側での操作が必要です。

この点はCueMix Webアプリで配線が自在に可能なUltralite mk4の方に軍配があがる点です。

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まとめ

AC電源が不要で高品質なオーディオインターフェースはスタジオやライブで大活躍することと思います。

人気機種のためかなり品薄のようですが、人気にふさわしいすばらしい機材だと思います。

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