ハイテク真空管nutube搭載のオーバードライブペダル、VoxのCutting Edgeを紹介します。
この記事はこんな人におすすめ!
- Vox Cutting Edgeの特徴について知りたい
- Vox Cutting Edgeがクリーンブースターとして使えるかどうか知りたい
- 他のnutube搭載ペダルとVox Cutting Edgeとの違いが知りたい
- Vox Cutting Edgeのレイテンシーが心配
- Vox Cutting Edgeの使用上の注意点が知りたい
このペダルを導入しようかどうしようか迷っている方に参考になれば幸いです。
商品概要
- メーカー:Vox
- 商品名:Cutting Edge
- 機能概要:オーバードライブ・プリアンプ
- マニュアル:メーカー5ヶ国語マニュアル(日本語あり)
- レイテンシー(ダイレクト接続の音との差):なし
- サイズ(幅x高さx奥行): 72mm x 55mm x 120mm
- 重量:350g
- 電源:9V電池またはACアダプター(9V/センターマイナス)
- バッテリー寿命:約2時間(メーカー公表値)約3時間20分(実測値)
- 実勢販売価格:22,000円弱(2022年7月)
- 購入時期:2022年2月
良い点
1. 本物の真空管を使ったワイドなディストーション
ハイテク真空管nutubeを使ったディストーションです。
nutubeはKORGとノリタケ電子によって共同開発された新部品で、真空管のシミュレーションではなく、従来の真空管と全く同様にアノード、グリッド、フィラメントで構成されている完全な三極管です。
Vox社はnutubeを搭載したペダルエフェクター4機種発表していますが、このCutting EdgeはPeaveyの5150アンプをシミュレートしたものということです。
弾いてみると、いわゆるモダンなハイゲインサウンドが出せます。
つまみが軽いためGAINつまみの調整がちょっと大変ですが、9時くらいにすれば、クランチサウンドも出すことができます。
TIGHTつまみを回すと歪みの音に低音が加わります。
2. 十分なヘッドルーム
GAINを左いっぱいにして歪みを最小にした状態で、バイパス音とエフェクト音の音量が同じになるようにした状態と、VOLUMEつまみを右いっぱいに回した状態の音量差は以下の通りです。
歪みを最小の状態にしたままで約14dbの音量をブーストすることができます。
Mystic Edgeとほぼ同等の十分なヘッドルームがあり、クリーンブースタ-としても使用が可能です。
3. ゼロ・レイテンシー
エフェクター内を経由しない音と比べたレイテンシーの測定結果は以下の通りです。
アナログ機器ですので、もちろんゼロ・レイテンシーです。
このゼロ・レイテンシーに慣れてしまったら、デジタルのアンプシュミレーターは出音がもっさりしていて、もう使う気になれません。
アナログ機材って本当に素晴らしいですね。
悪い点
1. 電池の持ちが悪い
他のVox製nutube搭載ペダルと同様、アルカリ9V電池が3時間しかもちません。
メーカー公表値では2時間、私の実測値でも3時間20分でした。
ACアダプターでの使用が現実的だと思います。
2. つまみが軽い
これは他のVox製nutube搭載ペダルと同じなのですが、つまみが軽い力ですぐ動きます。
特にCutting Edgeは歪み幅が広いので、がんばってクランチサウンドに設定していても、ちょっとGAINつまみに指が当たるとつまみがすぐ動いてしまいます。
気をつければいいだけなのですが、操作に注意が必要です。
まとめ
Voxのnutube搭載エフェクター、Valvenergyシリーズのレビューはこれで4機種目で、これでコンプリートです。
Voxはnutubeのペダルの中では、このペダルが最も歪みのレンジ幅が大きいので、利用範囲が広いかもしれません。
いつまで在庫があるかわかりませんので、気になっている方は品切れになる前に入手しておくことをお勧めします。