大人気のトランスペアレント系オーバードライブの国産ブティックペダル、Vemuram Jan Rayを165時間くらい弾き倒したので紹介します。
この記事はこんな人におすすめ!
- Vemuram Jan Rayの特徴について知りたい
- Vemuram Jan Rayがクリーンブースターとして使えるかどうか知りたい
- Vemuram Jan Rayの使用上の注意点について知りたい
- Vemuram Jan Rayのレイテンシーが心配
このペダルを導入しようかどうしようか迷っている方に参考になれば幸いです。
商品概要
良い点
1. クリーミーなオーバードライブ
いわゆるトランスペアレント系の歪みというやつで、チューブ・アンプの自然な歪みを再現したエフェクターです。
FenderのBlackface系のアンプのMagic6のセッティングの歪みを目指したと言われています。
弾いてみると、まさに「クリーミー」という形容詞がふさわしい、とても上品な歪みの音色が出せます。
トランスペアレント系オーバードライブとの評判にふさわしく、ピッキングニュアンスや、ギターのボリュームつまみの操作が忠実に再現されます。
歪みの量を増やしていっても音が下品にならないのは本当に驚くばかりです。
筐体の上の側面にトリマーがついていて、付属する小さなドライバーを使ってサチュレーションの調整もできます。
ただし私はトリマーの耐久性が不安で、あまりいじりすぎて壊れるのがいやなので、あまり触っていません。
このペダルの優等生のような上品な音を長い間弾いていると、無性にRATやFuzzFaceを持ち出して荒れた歪みの音を出したくなるのは私だけでしょうか。
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2. 十分なヘッドルーム
右上のつまみを左いっぱいにして歪みを最小にした状態で、バイパス音とエフェクト音の音量が同じになるようにした状態と、左上のつまみを右いっぱいに回した状態の音量差は以下の通りです。
歪みを最小の状態にしたままで約13dbの音量をブーストすることができます。
クリーンブースト+ちょっと歪みの色をつけたいという使用法に最適です。
3. 美しい筐体
筐体は真鍮製で高級感があります。
ずっしりとした重量も魅力的です。
つまみには何の説明も書かれていませんので最初は戸惑いますが、これは慣れの問題です。
ちなみに、同梱の紙製マニュアルによると、左上がVolume、右上がGain、左下がBass、右下がTrebleです。
MXR Timmyなどと違ってつまみの並べ方が素直なので覚えやすいと思います。
4. 電池の持ちが良い
アルカリ9V電池がなくなるまで弾き続けましたが、約3ヶ月、計165時間かかりました。
これは私が当ブログを始めて使用レビューを書き始めてからは、Ibanez TS808を抜いて電池長持ちコンテスト第1位の成績です。
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5 ゼロ・レイテンシー
エフェクター内を経由しない音と比べたレイテンシーの測定結果は以下の通りです。
アナログ機器ですので、もちろんゼロ・レイテンシーです。アナログ機材って本当に素晴らしいですね。
悪い点
1. 電池交換はめんどうくさい
電池を交換するためには側面の4つのビスをドライバーで外して裏板を外す必要があります。
これはなかなか面倒な作業ですが、幸いなことに電池の持ちは良いので、電池交換は数ヶ月に一度の作業ですむかと思います。
2. 高価格
ブティックペダルというものは高価格なのがこの世の常で、このペダルはハンドメイドということもあり、値段が高いのは仕方がないとは思いますが、お小遣いが限られている我々にとっては涙が出ます。
トランスペアレント系ペダルは他のメーカーからもいろいろ出ていますので、購入するときはいろいろと悩むのではないかと思います。
私もMXR TimmyやEHX Crayonなど他の機種もいろいろ使っていますが(使用レビューは今後順次書きます。乞う御期待。)、Jan Rayじゃないと出ない音というものあるので、買って後悔はないと思います。
まとめ
生産量が限られていて在庫がすぐなくなるようなので、入手したい人は在庫があるときにすぐポチるのが肝要かと思います。
日本が世界のミュージシャンに誇る高級ブティックペダルを是非一度触ってみてください。
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