【使用レビュー】Vox Mystic Edge

Vox AC30アンプのような音が出る、ハイテク真空管nutube搭載のオーバードライブペダル、VoxのMystic Edgeを紹介します。

この機種を導入しようかどうしようか迷っている方に参考になれば幸いです。

商品概要

良い点

1. 真空管感覚あるオーバードライブ

ハイテク真空管nutubeを使ったオーバードライブです。

nutubeはKORGとノリタケ電子によって共同開発された新部品で、真空管のシミュレーションではなく、従来の真空管と全く同様にアノード、グリッド、フィラメントで構成されている完全な三極管です。

Vox社はnutubeを搭載したペダルエフェクターを4機種発表していますが、このMystic EdgeはVox系アンプをシミュレートしたものということです。

弾いてみると、まさにAC30やAC15のような音が出ます。

音色には真空管ならではのツヤがあり、アンプシミュレーターの音とは違って段違いに高品質です。

またピッキングニュアンスに敏感に反応するので、ピッキングの強さが均一でなくてこれまで多少コンプレッサー効果のある歪みエフェクターを使っていた人は、自分の演奏が下手になったのではないかと思うのではないかと思います。

ピッキングニュアンスを自在にコントロールできる熟達者にとっては、自分のピッキングコントロールにビビッドに反応するこのペダルは、まさに運命の出会いのペダルになることと思います。

2. 余裕のヘッドルーム

GAINを左いっぱいにして歪みを最小にした状態で、バイパス音とエフェクト音の音量が同じになるようにした状態と、VOLUMEつまみを右いっぱいに回した状態の音量差は以下の通りです。

歪みを最小の状態にしたままで約14dbの音量をブーストすることができます。

したがって、クリーンブースタ－としても使用が可能です。

この機材の前段にブースターをかましてnutubeをscreamさせることもできるし、この機材の後ろのアンプの真空管をこの機材のゲインでsceamさせることもできるという、大変使い勝手の良い機材です。

この点は他のnutube搭載機、Korg OD-SやVOX Silk Driveに対して優れているポイントです。

3. TONE CUTつまみによる個性ある音色

BRIGHTスイッチとTREBLEつまみとTONE CUTつまみの組み合わせで、高周波数域の音色の調整が可能で、個性ある音色を作ることができます。

この点が、Vox社製の他のnutube搭載機との大きな違いです。

4 ゼロ・レイテンシー

エフェクター内を経由しない音と比べたレイテンシーの測定結果は以下の通りです。

アナログ機器ですので、もちろんゼロ・レイテンシーです。

アナログ機材って本当に素晴らしいですね。

悪い点

1. 電池の持ちが悪い

驚くことに、アルカリ9V電池が３時間しかもちません。

メーカー公表値では２時間、私の実測値でも3時間30分でした。

これは私が持っている電池を内臓できるタイプのペダルエフェクターでは最短です。

同じnutubeを使っているKORG OD-Sでも12時間持ちました。

先に書いたようなヘッドルームの大きさなどが電池消耗を激しくしているのかもしれません。

まとめ

実は私がnutube搭載エフェクターに出会ったのはこの機種が初めてでした。

あまりの色気のある音色に驚き、その後、Voxの他の機種やKORGのOD－Sなどを入手しました。

nutube搭載機種はどれも真空管テイスト溢れるツヤのある音色で、すばらしいものばかりです。

ちょっと時間がかかりますが、VOXのその他のnutube機種のレビュー記事を書き終わったら全機種の比較記事を書きたいと思っています。

乞うご期待。

Vox Mystic Edge

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