【使用レビュー】KORG Nu:tekt OD-S

ハイテク真空管nutube搭載のオーバードライブペダル、KORG Nu:Tekt OD-Sを紹介します。

この機種を導入しようかどうしようか迷っている方に参考になれば幸いです。

商品概要

良い点

1. 真空管感覚あふれるオーバードライブ

サチュレーションの感じが全く真空管です。

KORGとノリタケ電子によって共同開発されたnutubeは、真空管のシミュレーションではなく、従来の真空管と全く同様にアノード、グリッド、フィラメントで構成されている完全な三極管です。

アノードへの負荷を調節できるTUBE GAINつまみによって、好みの真空管感を出すことができます。

これはVoxやIbanezなど、他のメーカーのnutubeを搭載しているペダルにはない、とても魅力的な機能です。

2. 改造が簡単

組み立てキットとして販売されているので、基板へのアクセスが容易です。

基板には、フルレンジ・ミッドレンジの切り替えのスイッチもついていますので、気分にあわせて音色を変更することができます。

オペアンプもソケットに挿さっていますので、交換が簡単です。

3. ゼロ・レイテンシー

エフェクター内を経由しない音と比べたレイテンシーの測定結果は以下の通りです。

アナログ機器ですので、もちろんゼロ・レイテンシーです。

アナログ機材って本当に素晴らしいですね。

悪い点

1. 組み立てが必要

何しろ組み立てキットなので、まず自分で組み立てないといけません。

組み立てにかかる所要時間は約１時間くらいですが、この程度の手間であっても、ものぐさな人には面倒だろうと思います。

しかし組み立てが終了すると、愛着が湧くことは間違いありません。

2. ヘッドルームが少ない

他のnutube搭載のペダルに対してヘッドルームが少ないようです。

GAINつまみとTUBE GAINつまみを左いっぱいに回した状態でVOLUMEつまみを右いっぱいに回しても、バイパス音の音量にエフェクト音の音量が届きません。

バイパス音の音量と同じ音量が出るようにGAINつまみを右に回していくと、約10時のところまでGAINを上げないといけません。

従って、アンプの前段でクリーンブースターとして使うのは厳しいかもしれません。

一方、このペダルの前段にクリーンブースターを配置するのはいい作戦で、このペダルの応用範囲が大きく広がります。

私もSpark Miniをよく前段につないで使っています。

3. バッテリー寿命が短い

nutubeは従来の真空管に比べて消費電力が2%とのことですが、やはりトランジスタに比べると消費電源が多いようです。

私の実測では9Vアルカリ電池が12時間でなくなりました。

ACアダプターの使用が現実的なようです。

4. 組み立てた後は外箱に入らない

組み立てた後はつまみの高さが邪魔で外箱に入りません。

しょうがないので、私は送られてきたアマゾンの梱包の箱を切って外箱を自作しました。

まとめ

真の真空管サウンドを追い求める人にとって、このペダルは理想のペダルです。是非皆さんも試してみてください。

KORG OD-S

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