Fender系アンプやDumble系アンプの音が出る、ハイテク真空管nutube搭載のオーバードライブペダル、VoxのSilk Driveを紹介します。
この記事はこんな人におすすめ!
- Vox Silk Driveの特徴について知りたい
- Vox Silk Driveがクリーンブースターとして使えるかどうか知りたい
- Vox Silk Driveのレイテンシーが心配
この機種を導入しようかどうしようか迷っている方に参考になれば幸いです。
商品概要
- メーカー:Vox
- 商品名:Silk Drive
- マニュアル:メーカー5ヶ国語マニュアル(日本語あり)
- 機能概要:オーバードライブ・プリアンプ
- レイテンシー(ダイレクト接続の音との差):なし
- サイズ(幅x高さx奥行):72mm x 55mm x 120mm
- 重量:350g
- 電源:9V電池またはACアダプター(9V/センターマイナス)
- バッテリー寿命:約2時間(メーカー公表値)約3時間30分(実測値)
- 実勢販売価格:18,000円弱(2022年1月)
- 購入時期:2021年7月
良い点
1. 真空管テイストの色気あるオーバードライブ
ハイテク真空管nutubeを使ったオーバードライブです。
nutubeはKORGとノリタケ電子によって共同開発された新部品で、真空管のシミュレーションではなく、従来の真空管と全く同様にアノード、グリッド、フィラメントで構成されている完全な三極管です。
Vox社はnutubeを搭載したペダルエフェクター4機種発表していますが、このSilk DriveはFender系アンプやDumble系のブティックアンプをシミュレートしたものということです。
弾いてみると、Fender Deluxe Reverbのような音が出ます。
マルチエフェクターに入っているモデリングアンプの音とは段違いに高品質です。
ピッキングニュアンスやギターの手元のボリュームつまみに敏感に反応するので、表現の幅が広がります。
2 ゼロ・レイテンシー
エフェクター内を経由しない音と比べたレイテンシーの測定結果は以下の通りです。
アナログ機器ですので、もちろんゼロ・レイテンシーです。
アナログ機材って本当に素晴らしいですね。
悪い点
1. 電池の持ちが悪い
Mystic Edgeと同様に、アルカリ9V電池が3時間しかもちません。
メーカー公表値では2時間、私の実測値でも3時間30分でした。
これは私が持っている電池を内臓できるタイプのペダルエフェクターでは最短です。
2. ヘッドルームは小さい
ヘッドルームは小さめで、VOLUMEつまみを右いっぱいに回してバイパス音とエフェクト音の音量を同じにするためには、GAINつまみを10時付近まで回さないといけません(以下の写真の設定を参照してください)。
GAINをつまみをこれ以上回すと少しずつ歪み始めるので、クリーンブースターとして使うの難しいかなと思います。
一方、VOLUMEつまみを右いっぱい、GAINつまみを12時くらいにして当ペダルの前段にクリーンプースターをかませると、クランチのいい感じの歪み音が出せます。
当ペダルは、前段のクリーンプースターとして使うよりも後段でプリアンプ的に使ったほうが良いかと思います。
まとめ
Voxのnutube搭載エフェクターは、これで2機種目のレビューになります。
Voxはnutubeのペダルを4種類出していますが、発売当時はこの機種が一番人気で入手困難でした。
それにしてもVox社はこの4機種に対してそれぞれに絶妙に異なる味付けをしていて感心します。
例えば、Mystic EdgeのDRIVEを少なめに設定しても、Silk Driveと同じ音は出ないのです。
これでは4機種全部買わないといけないではないかと、覚悟を新たにした次第です。
残りの2機種も、十分な時間をかけて演奏した後にレビューを書きたいと思います。
尚、他のメーカーでnutubeを使った機種2機種(Korg OD-SとIbanes NTS NU TubeSreamer)については、先日レビューを書きました。
参考にしてください。
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